
|
だということは、十分想像できる。自治省も県も新たな一部事務組合の設置は原則として認めないことでは一致しているが、広域市町村圏をべースとした複合化は圏域設定時期がやや古いこともあり、当初ほど順調な伸展を見せていない。構成自治体の基本的なまちづくり政策、方針、利害が異なってきており、それは大野地区でも同様である。その意味では圏域内における利害の異なる自治体間の合意をいかに形成することができるかが重要なポイントになることは間違いないようである。 (b)県の役割 県の地方課では、県の方針が確定した1994年末から話を始め、1995年度から取り組み始めることになった。新制度である中核市とともに広域連合に関する説明を職員研修、総務課長会議、助役会議など多くの機会(インフォーマルなものを含め)をとらえて説明したようである。その内容は、自治省がいってきた一部事務組合の限界、複合事務組合への移行、自治法改正などを考慮すると広域連合への移行がよいチャンスであることを強調することであった。自治体の首長に対しては、地方課長が直接出向いて連合のメリット、とくにその効率性、権限移譲を説明して回ったといわれている。 なかでも後述するように、文化ホール建設の地域総合整備事業債の起債充当率を75パーセントから85パーセントヘアップを図ったこと、県事業である過疎地振興プロジェクトを優先的に充てること、さらには、初年度の事務経費や文化ホールの基本設計料まで県の財政措置で単独の事業調整費や特別交付税を充てがうということで合意をえたといわれる。そればかりか、広域連合区域内の中核施設への交通アクセスを確保するための「みちづくり事業」までを県補助ですることになったのである。 (C)町村の議会と住民への対応 県の意向を受けた町村は、首長・助役が全員協議会をつかって議会に説明した。広域連合の設置による県からの認定事務の移譲の増加、県の交付金(率)の増加などが検討され、過疎町村の限界を越えるために自ら広域連合に加わるかどうかについて議論がされたが、その正否は首長の意識次第であったといわれる。県はこの段階では、町村自治体の議会や住民に対しては、直接的な働きかけはしていないし、する事もできない。ただ、広域連合に大野清掃組合を吸収することについては、ゴミ・し尿施設の改築と移転にもう少し時間がかかるということで先送りにして、文化ホール設営だけの単一目的だけの広域連合の発
前ページ 目次へ 次ページ
|

|